投資と経済 GOEMON

会社経営10年目のアラサー🏙️/2023年6月からブログ執筆本格開始/ 株式投資や社会人のスキル向上に役立つ記事を書いています。

書評:会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方

どうも、GOEMON(@goemon_tokyo)です。
 
今回はTwitterの#会計クイズ でお馴染み「大手町のランダムウォーカー」さん著、「

会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方

」を読了しましたので、簡単に紹介。
 
拙者はゲームとITベンチャーしか見ていないのですが、先日大手町さんが出していたクイズ、「ZOOM」「出前館」「Netflix」の3社のB/Sツイートが流れて来て、出前館自体は正解だったのですが、自分の領域であるNetflixのB/Sを間違えたのですね。
 
 
 
このクイズの回答でNetflixの固定資産が大きい理由が解説されていて、コンテンツを配信年数で固定資産か流動資産に分類していてるそうなのです。
 
 
 
いやぁ、普通に知らなかった。お恥ずかしいことに知らなかった。そんなわけで、初心に帰りこの本を手に取ったのであります。
全体の構成はChapter1から順にB/S、P/L、C/S、そしてB/S+P/Lという4つのチャプターに分けられている。各チャプター内には会計クイズが2~4つ用意されていて、著書内のキャラクターがディスカッションしながら正解を探るという流れ。
 
メルカリ&ブックオフ、ドトール&ルノアール&コメダ、ニトリ&ユニクロ(ファーストリテイリング)&良品計画といった誰でも知ってるような企業の財務諸表を基に企業ごとの特徴から、これはこういった事業をしていて、このような過程で売上を上げていて、こうしたコストがかかるから、この企業が②番!といった具合。
 
自分でも確実に知っている企業のことなので、解説を読めばすんなりと納得感があり頭に入りやすいのは間違いない。
 
個人的に良いと思うのが、キャラクターがディスカッションを進めてくれるところ。
 
ビジネス書の中で、よくチャプター終わりやページ下部に
 
「この章で学んだことをおさらいしよう! この質問を自分で考えて答えてみてね」
 
みたいなのがあると思うのだけど、拙者の経験上、しっかりと考えて答えを出してから次ページへ進むのはモチベーションが高い最初の1章だけ。残りの問題は一瞬考えるけど、まぁだいたいこんな感じかな。ぐらいで次に進んでしまう。
 
これだとせっかく読んで知識を付けたものの、実践せず読み流してしまっているので、いざ本を読み終わると「あれ、で、どうすりゃいいんだっけ」となりがち。
 
しかしながら、この本ではクイズから回答を導き出すまでの過程をキャラクター達がディスカッションしてくれていて、自分が実際に分析する際にはこうしたステップを踏めば回答がわかるという流れが本を読んでいくうちに頭に刷り込まれる。
 
もちろんチャプター内でクイズが出たら、一度読むのをストップして自分で考えてから回答を出すのが一番タメになるとは思うのだけど、そこまで出来る人は今すんごいモチベーションで燃えているか、根っからの勉強大好きっ子ぐらいかと思う。
 
拙者のようなちょっと今飲み歩けないし夜暇だしなぁ、勉強しとくか。勢はわざわざ一問ずつガッツリと考えたりは面倒でしょう。拙者と同じタイプの人間が全問に全力投球しようとすると、チャプター1で燃え尽きるのがカンタンに想像できるので、そのような方はキャラクターにディスカッションを任せて読み進めると良い。
 
実際にそうしてクイズを全力では考えずに少し考えて、なんとなく回答を決めて進める読み方で読み終えたけど、読了した後のTwitter #会計クイズ を見た際には本書内のキャラクター達のように順を追って考えるよう意識するようになった。
 
あとは色んな企業の財務諸表を見た時に、少し意識してその業態の平均と比べて何が特徴的なのか、なんでこの企業のここはこうなんだ?と考えられるようになり、自分で分析して理解できれば完璧なハズ。
 
全くもって財務諸表に触れたことが無いけど、勉強してみたいという方はもちろん、拙者のように何となく決算書を見てわかったつもりではいるものの、B/Sをパッと見て特徴がわかるわけでもなかったという方にオススメの一冊。
 
この手の本は堅苦しい印象があるかもしれないけど、色使いやイラストを含め「世界一楽しい決算書の読み方」にふさわしい良書かと思います。さらに言うと、「会計クイズを解くだけで」以上に解決クイズを解かずにキャラクターのディスカッションを読み進めるだけでも理解できる一冊でした。
 
ではまた!